|
Precious Darling!
(1)
(2)
(3)
<4>
(5)
(6)
(7)
(8)
(9)
(戻る)
「え…これ、ど、ドラゴンボール…?」 「イミテーションのドラゴンボールです…。」 「え?いみてーしょん?」 トランクスはデンデの方に首を向けた。 「そうです。模造品ですね。」 ナメック星のドラゴンボールは、ただひとり最長老がつくることを許される…のだが、一応は、龍族の優秀な力を持った者ならば作ることはできる。こうして、作られたイミテーションのドラゴンボールは、子ども達のいい遊び道具になるそうだ。 「おもちゃですから、願いをかなえる能力はもちろんありません。ドラゴンボールのレプリカみたいなものです。…だから、こんなに輝いているのはちょっとおかしいんですけど…。」 「けどさあ〜。」 トランクスはにやにやしながらピッコロの方に向き直る。 「これをレインちゃんが持っていたってことは、やっぱりパパはナメック星人じゃん。」 「違うっていってるだろ…。」 レインは大きな目をまだ潤ませてピッコロにくっついている。 ピッコロは、「ふうっ」とため息に似た空気を吐くと、レインの前に膝をまげて目線を彼女に合わせた。 「じゃあ、100歩ゆずって、ナメック星人がおまえのオヤジだったとしよう。ありえんがな…。いくら少数民族とはいえ、100人近くもいるんだぞ。オレ以外のだれかかも…。」 「ママはすぐにわかるっていってたわ。」 レインはピッコロの言葉をさえぎり、いたずらっぽく笑って、ピッコロから視線をはずした。 「パパはね、やさしくってかっこよくて、オダヤカなひとだったんだって。でしょ?」 「…そんなこと、大部分のナメック星人があてはまるぞ…。」 「でね、すっごく強かったんだって!そうなんでしょ?ふふっ!」 悟天とトランクスは互いの顔を見合わせて、くすくす笑った。「やっぱりピッコロさんだ!」という確信を持ちながら。 『パパ』の説明をするレインは頬を赤くして、ニコニコしながら話す。そんなかわいらしい様子を見て、いぶかしげだったミスター・ポポも、彼女の前に膝を折った。 「それも、その星で一番強かったんでしょ?すごいわ、パパって!」 「は……?え、ええ?」 デンデは思わず後ずさりをした。ま、まさか…。そんなこと。 「さいちょうろうってひとを守っていたんだってね!そうでしょ?パパっ!」 ピッコロは、久しぶりに眉間にしわが寄るのがわかった。こんなに顔をしかめるのは、本当に久々ではないだろうか…。 たしかに、レインの説明は自分によ〜く当てはまる。何せ、自分と…。 「じゃ、じゃじゃ、じゃあ…。あ、ああ、あなたのお父さんの名前って…。」 「うん、ネ…。」 とすっ ピッコロは無意識にレインの首を指でこづいていた。その瞬間、彼女はタイルの床に転げ落ちた。外傷はもちろんない。目を回してひっくりかえっただけのようだ。 「ああーっ!!!」 悟天とトランクスから、思わず非難の声があがる。 いくらなんでも、ちょっと大人げない。 仕方ないが…。 「な、な、なんてことするのさ、ピッコロさん!!この子おんなのこなんだよ!!」 「や、や、や、やかましい!!黙れっ!うるさい!!おまえら、今日はもう帰れっ!!」 うるさいのは、ピッコロさんの方じゃん…とトランクスは思ったが、彼の剣幕を見てそのことは口には出さず、黙って悟天の手を引いて宙に浮かんだ。 「……わかったよ、オレ今日はもう帰る…。それじゃ神様、ポポさん、バイバイ。レインちゃんにもよろしく言っておいて。」 「わ、わかった。トランクス達も気をつける。」 まだ、口をあけて呆然としているデンデのかわりに、ポポが答えた。 「お父さんと、にいちゃんにも言っておくね〜!!」 「言っておくなそんなもん!!!」 無邪気な悟天のセリフに、ピッコロはツバを飛ばして怒鳴ったが、生憎二人とも遥か彼方に飛んでいってしまった後だった。 2001/05/30
(1) (2) (3) <4> (5) (6) (7) (8) (9) (戻る) |