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sunshine HEAVEN!
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『ネイルさんがピッコロさんと会ってから一日たとうとしている。ピッコロさんは相変わらず機嫌がよくない。ネイルさんと言えば、飽きもせずずっと空ばかり眺めている。』 「・・・けど、ボクもこの星に来たての頃はそうだったっけ・・・?」 デンデは分厚い日記帳にペンで今日あった事を書き留める。ここに来たときからの習慣となってしまっているこの行動は、一日を振り返るのにとても良いものとなっていた。 悟飯に矛先がまた向いて彼が巻き込まれる事をイヤがったデンデは、そおっと彼とビーデルを帰して自分はピッコロとネイルの仲裁に入ろうとした。 しかし、頭の良い彼はそんなことをしてもムダだとすぐに気がつき、彼らの側を離れてポポとお茶をすすりながら二人の動向を眺めていた。 デンデはちらりと彼らの方を向いた。神殿の縁に腰掛けているネイルと、彼に背中を向けて立っているピッコロの姿があった。 昨日も明日もこれからずっとネイルと一緒だと思うと、デンデはとても嬉しかったが半分心配でもあった。 「どうしてピッコロさんはあんなにネイルさんのこと嫌がるのかな・・・?あんまり話した事もないはずなのに・・・。」 空は夕焼け。 ネイルは面白そうに夕焼けのコントラストを楽しんでいる。 「ちきゅうのそらは、いろいろないろにかわるんだな・・・。ゆうやけはみててあきないな。」 「・・・フン。」 「さいしょにくものふちがうすむらさきにかわっていって、つぎにうすべにいろになっていくんだ。そしてくもは、たいようのひかりのいろになってゆく。それからあおいそらのいろと、だいだいいろがとけてゆく・・・。こんなうつくしいふうけいがあるとはしらなかった・・・。」 ピッコロは空を見つめた。普段は何気なく見ている空だが、ネイルは自分が寝ている間も空の観察をしていたようだ。彼の言った通り、今は雲が薄紫色になっている。 「こんなふうにそらにへんかがあると、あすのけいかくをたてるときにたのしくなるな。」 「明日の計画だと?」 「ああ。」 ネイルは八重歯をにいーっと出して子供のように(子供だが)くすくすと両手で頬を包んで笑った。 「デンデはいろんなひとからせわになっているんだろう?あいたいな。」 「ふざけるな・・・!これ以上皆にこんなこと広めんでもいいだろうが。」 「ゴハンたちがしっているのなら、あすにはもういろいろなひとにしれわたるだろうさ。」 「な・・・う。・・・・・・。」 ピッコロはおしゃべり好きな悟飯の母親と、悪気が全くないぶん余計タチの悪い悟空と悟天の顔を思い出した。 悟飯はきっと夕食のサカナついでにこのことを家族に話すだろう。そして、あの家族は自分のしらない所で好き放題言っているに違いないのだ。 彼は思わずその光景をリアルに想像してしまい、奥歯を噛んだ。 「あれ〜、そうなのけ?よかっただな〜、ピッコロさもようやくいい人見つけたんだ?ほんとにめでてえでねえか!」 これでちょっとは落ち着くべ、とチチはニコニコしながら悟空の方に振り向いた。 「けどあいつ、ひとりで子供産めるとかなんとか言ってたような気もすっけど・・・ま、いっか。とにかくよかったじゃねえか。」 悟空は箸で総菜を取りながら、友人のおめでたい報告をにっこりして聞いていた。 テーブルの上に乗り切らないほどの料理を前に、孫一家は夕食の最中だった。ピッコロが心配したとおり、彼の話題を中心にして夕食はなごやかに進んでいた。 悟飯をのぞいては。 「悟空さ、明日にでも結婚祝いと出産祝いでも持っていってあげたらどうだ?」 「ああ、そうだな!」 「ボクも行く!あ、そうだトランクスくんは知っているのかなあ?」 「ちょちょちょちょっと、みんな!」 悟飯は思わず立ちあがって、家族の顔を順番に見渡した。父も母も弟も、皆きょとんとしている。 「なんかおかしいと思わないの!?子供っていったってネイルさんなんだよ!!?」 「へ?」 「ネイ・・・ル?マニキュアのことだか?ピッコロさ、そんなもん塗ってるだか?」 「違うよお母さん!あの、その・・・。」 ここまで来てようやく彼は家族の中では自分以外でネイルの事を知っているのはだれもいない事に気がついた。 ビーデルに説明するのはラクだが、ボケ連続の家族達に説明するのは多分、不可能だと悟り悟飯は静かに席に付きなおした。 彼が立ち上がったせいで中断されていたなごやかな会話は、また始まった。 「何持ってってやればいいだか?やっぱりこの辺の湧き水が一番かなあ?」 「おう、それだったらあとからオラがいーっぱい汲んでくるぞ!」 「ボク、トランクスくんにでんわしよーっと!」 悟飯はのろのろと箸を進め、不用意にこんな話題を口にした自分をちょっと責めた。明日になったら、ピッコロにどつかれそうな気もしたが今は考えないでおくように心がけた。 「・・・ま、いっか。」 彼はどこかで聞いたようなセリフを口にして、吸い物をすすった。 「ええーっ!そうなのお?ホントかよそれ!マジかよ!!うん・・・うん、わかった!明日会おうぜ。それじゃなーっ!」 トランクスは勢いよく電話を切って、家族達の待っているリビングへと駆けだした。 「トランクス、悟天くんから?」 「うん!そうだよ。ねえ、ママ聞いてよ!」 トランクスは料理を作っているブルマのエプロンを引っ張った。やけにはしゃぎ回っている彼の頭にブルマはポンと手を置いた。 「どうしたのよー?なんかいいことでも聞かせてもらったの?」 「ひっひっひ・・・あのね〜ピッコロさんができちゃったケッコンしちゃったんだって!」 「ぶっ!」 今まで片耳で話を聞いていたベジータは、思わず砂糖がたっぷり入ったコーヒーを口からふいた。 ブルマは「え、え〜っと・・・。」と苦笑いを浮かべてから、今まで見聞きしたナメック星人の知識を頭の中からひっぱり出した。 「そ、そんなわけないわよトランクスったら〜。あのね、ピッコロやデンデくんは男でも女でもないのよ。口からタマゴうんでひとりで子供ができるようになってんのよ。」 「な、なんだと!?」 「あら、ベジータ知ってるかと思ったわ。」 「く、口から・・・ぐえ。」 彼はピッコロがタマゴを吐いているところを想像してしまい、思わず吐き気をもよおしてしまった。 「だから、結婚なんてする必要もないのよ。大体さ〜、あんなヤツが女の子を口説き落として子供作らせるようなマネできっこないじゃない。」 「お、お前ガキの前でなんてこと口にしやがるんだ!!」 「・・・パパ、コドモなんだね。」 トランクスがちょっと自慢げに「ふふーん」と鼻を鳴らすと、ブルマとめくばせしてニッコリ笑った。 「とにかくさあ、オレ明日神殿に行ってみるよ!どんな奥さんとコドモか見てくる!」 「はいはい・・・。報告楽しみにしてるわ。」 ブルマはちょっとため息まじりにトランクスを見て笑うと、彼に夕食を運ばせた。 ベジータはというとトランクスの『コドモなんだね』発言に少しの間固まってしまっていたが、すぐにいつものように眉間にしわを寄せた。 「ど、どいつもこいつも下品な野郎ばかりだ・・・!!」 「とにかくオレは知らんぞ。行きたきゃ勝手にいけ。」 「それはこまる。ばしょがわからないからあんないしてくれ。」 空は橙色に染まり、太陽が申し訳なさそうに少しだけ頭を出している。 もうすぐ夜になろうとしているが、ふたりの会話はさっきからずっと平行線だ。 デンデが心配そうに自分達を見つめているのがわかったネイルは、ピッコロにこう切り出した。 「じゃあ、デンデにあんないしてもらおうかな?」 「ふざけるなっ、あいつは神の仕事が山ほどあるんだぞ。」 「そしたらやはりおまえにしてもらわないと。」 「ぐ・・・。」 姿形は自分とそっくりだというのに、どうしてこうまで口が達者なのだろうか。ピッコロは軽く舌打ちすると自分の半分も背がないネイルをギロリと見下ろした。 「勝手に出てきたくせに・・・。」 「わたしはネイルだが、はんぶんはおまえのこどもだからな。」 ネイルはくすくす笑って彼をみつめた。 「おやはこどものめんどうをみるものだろう?」 「・・・・・・フン!」 ピッコロはマントをひるがえすと神殿の中に早足で消えてしまった。それと同時にデンデはぱたぱたとネイルの方に走ってきた。 「ね、ネイルさん・・・、ご案内ならボクがしますよ。ポポさんも少しならかまわないって。」 「おまえはじぶんのしごとをしているんだ。わたしのことはピッコロにまかせておけばいい。」 「で、でも。」 今までの状況を見ていると穏便に事が運ばなさそうだ。ふたりにして良いものかデンデはちょっと心配だったのだ。 「だいじょうぶ。ピッコロはああみえても、あすになればわたしをあんないしてくれるさ。おまえにめいわくはかけられないだろうし・・・。わたしはこどものとっけんをさいだいげんにつかわせてもらうさ。」 ネイルはいたずらっぽく笑うと自分を見下ろしているデンデの手を引っ張った。 「さて、ゆうしょくでもとらせてもらおうかな?あすはとてもたのしそうだ。」 「そ、そうですね・・・。」 「そうだ、またほしのはなしでもきかせてくれないか?すごくきょうみがある・・・。」 空はいつのまにか暗くなっていて、いつものとおり星が空に巻き散らかっていた。 明日は晴れ・・・るのかな? 心地よい南風が自分達の耳を撫でた。 2001/10/9
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