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sunshine HEAVEN!
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空は晴れて良い天気だ。散歩をするのにちょうど良い。 「じゃ、いってくる。デンデ、しごとがんばるんだぞ。」 「は、ハイ・・・。お二人とも気を付けて・・・。」 デンデはピッコロの顔を見たが彼は不機嫌そうに腕を組み、ネイルの顔から目をそらしていた。今にも瞳が赤くならんばかりの勢いだ。 「まだ、はきけでもするのか?」 「・・・・・・ちっ。」 ネイルはピッコロの顔を見て、それから心配そうにしているデンデとミスター・ポポの顔を見ると、ピッコロの手を引いて神殿から宙へ踏み出した。 「じゃあな!」 それだけ口にすると、彼らの姿はあっという間に小さくなった。 彼らが飛び去った後の空を、いつまでも心配そうに眺めるデンデにポポは優しく声をかけた。 「神様、あんまり心配するのよくない・・・。大丈夫、ふたりともおとな。」 「だったらいいんですけど・・・。」 デンデは久しぶりに大きなため息をついて、彼らが消えた空をみつめた。 自分の気持ちと正反対に、美しくて真っ青だ。 彼らとすれ違うようにやってきたのは悟飯とビーデルだ。 悟飯はピッコロの姿がないことがわかると、小さく息を吐いた。 デンデは彼らが持ってきてくれた水をポットに注いで、二人のためにお茶を作ってくれた。 「ほーら、私の言った通りだわ。なんにも問題なんてないじゃない?悟飯くんがちょっと心配しすぎなのよ。」 「そ、それならそれに越した事はないんですけど・・・。」 『だって・・・ねえ?』とちょっと困り顔で悟飯はデンデと顔を合わせた。 「ねえ、あのネイルってひと、どんな人なんですか?大きい時はピッコロさんとおんなじ顔をしてたんでしょ?やっぱり、おんなじような・・・あんな性格?」 「い、いえ・・・性格は二人とも正反対・・・ですけどピッコロさんと同じくらい、とっても素敵なひとですよ。」 彼女の言う『あんな性格』は、多分あまり良い意味が込められていないと感じたデンデは、一応ピッコロの事もフォローしつつネイルの説明をした。 「ふう・・・ん。悟飯くんもちょっとは会った事あるんでしょ?」 「ええ、本当に少しの間・・・。あんな状況じゃなかったら、ゆっくりお話してみたかったんですけどね。」 「そうなの?とにかく、うまくやってるみたいだから良かったじゃないですか!仲良しなのはいいことじゃない?」 「はは・・・。」 デンデと悟飯が乾いた笑い声を出した途端、しゅん・・・!と聞きおぼえのある音がした。背中に突然3つの『気』を感じる。 彼らが振り向くと、ニッコリ笑った悟空と悟天、それにトランクスの姿があった。 「悟空さん!」 「よおーっ、デンデ!ひっさしぶりー!元気だったか?」 彼は相変わらずのひとなつこい笑顔でデンデをみつめた。悟飯の父親だというのに、時々どちらが子供かわからなくなる。 デンデは彼のいつまでも無邪気でかわらない爽やかな『気配』がとても好きだった。 そばにいる悟天も、父親そっくりの笑顔で自分の顔をじっとみていた。 「ハイ、悟空さんもお元気そうですね・・・。」 「おう、ところで・・・ピッコロはどこに」 「ねえねえ、神様!神様!」 悟空とデンデの会話にムリヤリ入ってきたのはトランクスだ。祖母が作ってくれたのか、美しい花束を抱えて首からデジカメをぶら下げていた。 そして彼は自分の予想に反した事を口にした。 「ピッコロさんとおよめさんとそのコドモってどこどこ?!」 「え?お、およめさんですって!?」 目を丸くしてぎょっとしたデンデにトランクスはなおも言葉を続ける。デンデは思わず悟飯の方を見たが彼は『訳が分からない』といった様子で両手を振った。 トランクスの方はそんなことはかまわずに言葉を続ける。 「そうだよ!だからオレおばあちゃんに花束作ってもらったんだぜ!ねえ、どんな顔してるの?美人?髪の色は?瞳の色は?やっぱりさ、ピッコロさんみたいに尖った耳してんの!緑色なの?」 「そーだ!オラも祝い持ってきたんだ!ほれ湧き水と、チチが摘んで来てくれたんだ!きれいだろー!」 「ちょ、ちょっと二人とも・・・。」 まるで自分にマシンガンの如く質問を浴びせるトランクスと、可愛らしい野草の花束を自分の胸にちょっと乱暴に押しつける悟空を、デンデは両手を出して静止した。 花束を渡し終えた悟空は「よう、悟飯も来てたんだ!」と、息子とそのガールフレンドに向かって片手を上げる。そんな父親の影から成り行きをじっと見ていた悟天は、兄のそばにビーデルがいることに気が付いた。 悟天は「うーん・・・?」とちょっとだけ腕を組んで考え込み、「およめさん・・・?」と言うと、湧き出た疑問をそのまま口にした。 「ビーデルお姉ちゃんが、ピッコロさんのおよめさんなの?」 「なっ・・・。」 「はい?」 一瞬固まったビーデルの代わりに悟飯が引きつった声を出した。 「そ、そんなわけないでしょーっ!!!誰が悲しくてあんな将来性のない計画性もない経済力もない緑あたまの宇宙人の所におよめさんに行かなくちゃいけないのよーっ!!!」 早口でまくしたて、思わず悟天につかみかかろうとしたビーデルを、悟飯はあわてて抱えて止めた。 「びびビーデルさんてば、冗談だってば!!コドモの言うことなんだから、いちいち間に受けてたらダメですよ!」 「だだだ、だって・・・ヤだ・・・。」 「み、みどりあたま・・・?」 ビーデルが思わず口走った一言にちょっとだけキズついたデンデは、ため息に似た息を細く吐くと、トランクスの質問に答えた。 「と・・・トランクスさん、およめさんはいませんよ。ブルマさんからボク達の事をお聞きしてませんか?」 「ええ〜っ・・・じゃあ、ママのいってたことってホントだったんだ・・・。」 彼は首からぶら下げていたデジカメを恨めしそうに指でこづいた。 ちぇ、ピッコロさんとおよめさんとろうとおもってたのになあ・・・。これじゃ、ここに来た意味ないじゃん・・・。ん? トランクスはもう一つの可能性に気が付いた。 「じゃあさ、子供は!!ピッコロさんがたまご吐いて出来たコドモ!!」 悟飯は思わず「ほかに言い方が・・・。」とつぶやいてしまったが、当の本人は気が付いてない。 「今、お二人で出かけてます。皆さんの所に行くはずだったんですよ。」 「そっかあ、オラ達と入れ違いになっちまったんだ。・・・ま、いっか。デンデ、ここで待っててもいいか?」 「ええ、ボクはかまいません。」 「オレも待つよ!パパとママに報告できなくなっちゃう。」 南国の海の色は例えようもなく美しい。 ひとの表現方法には限りがあると言うことを思い知らされる。 海の色はそれほどまでに魅力的だった。 暖かな南風が頬をかすめる。 「もうすぐクリリンの家だ・・・。ここまで来たからには、『気』を探して一人で勝手にいけるだろう?」 南の海の上に散らばっている島とも呼べないような岩の群は、空から見ると光の粒のようだ。クリリン達が住んでいるカメハウスのある島も、決して大きいとは言えないがそれらの中では大きな方だった。 「家は派手なさんご色をしている。クリリンはお前がナメック星で会った時と姿が変わっているがすぐわかるだろう。」 ピッコロは宙をみつめながらネイルにクリリンの説明をしてやったのだが、返事が帰ってこない。 「おい聞いているのか・・・・・・ん?」 ピッコロは、自分の隣で飛んでいるとばかり思っていたネイルの姿がない事に今更気が付いた。辺りを見回したがかけらも見えない。 自分の血の気がさっと引いていくのがわかった。 「お、おい・・・?どこだ?」 空で迷子にさせるなんて聞いたことがない。彼はこのままネイルをほったらかしにしても一向にかまわなかったが、デンデやポポから冷たい視線を浴びることになる。 「手間かけさせやがって・・・。」 彼はいつも以上に精神を研ぎ澄ませて、ネイルの気を探った。 ・・・が、小さな気配なので探しづらい。並の集中力では探す事は不可能だ。 「なに考えているのだあいつは!」 ピッコロが全神経を集中させてネイルの行方を追っているのとおなじ時間。当の本人は慌てる様子もなく、海を眺めながら空中散歩を楽しんでいた。 生まれ変わりとはいえ、この世にでてきてからまだ3日しかたってないのだ。超戦士のピッコロとおなじ速度で飛べ、と言う方がまちがっている。 ネイルはそのために彼の手を引いて飛んだのだが、ピッコロの方はすぐに彼の手をふりほどいて、猛スピードで南の島へ向かっていってしまった。 幸い、彼の『気』は強大なので居場所はわかる。ネイルはその方角へのんびり飛んでいる最中だった。 ナメック星とは違う青い色をした海。その中に時々変わった動物がアタマを出したりする。それはイルカの群だったりクジラだったりするのだが、生憎彼は地球の生態系のことについてはよくわかっていなかった。 「わたしがはなれてとんでいるということに、もうそろそろきがついてもいいころだとおもうのだが・・・。はいりょがたりんな。ほんとうにかみだったのかあいつは・・・?」 太陽の光を浴び、突き出た頭が宝石のように光るイルカたちをみつめながら、ぶつぶつつぶやいていると、目印の強大な『気』がこちらに向かってきた。 どうやらようやく気が付いたようだ。 ピッコロは慌てる様子もなく、自分の遙か後ろで空中散歩をしていた子供ネイルの首ねっこを捕まえた。 「やっときがついてくれたか。よかった。」 「何考えているのだお前は。少し追いつこうとか努力せんのか?」 「おまえこそ、すこしかんがえてとべ。うまれたてなんだぞ。おまえとおなじスピードでとべるわけないだろう?」 ネイルは「まったく。」と高い声でつぶやき、瞳をちょっとつり上げて、彼を咎めるように指さした。 「ばかな。そんな遅いスピードだったらすぐに日が暮れるぞ。オレは一刻も早く終わらせたいのだ、こんな事!」 「じゃあ・・・。そうだ、わたしをかかえていってくれないか?それがヤだったらてをひいてくれでもしないと、おなじスピードでとべない。」 「なんだと・・・?」 ネイルは歯をぎりぎりと噛んでいるピッコロの顔をくすくす笑ってみつめた。「そのほうが、わたしもらくでたすかる。」と口にして。 「なぜオレがキサマなんぞ抱いて飛ばなくてはいかんのだ?」 「はやくまわることもできるし、いっせきにちょうではないか?おまえは「はやくおわらせたい」のだろう?わたしは「つかれない」し、ちょうどよい。」 ピッコロはただでさえ悪い目つきを更に悪くして、ネイルを見つめた。 くそ生意気なガキだ・・・。いや、ガキではないか?一応は生まれ変わりだし・・・。 いや、なんだ?とにかく、口の減らんガキだ。 本当に半分はオレのガキなんだろうな?くそ。 一体誰に似たのだ? ・・・・・・・・・・・・オレか。 「そのとおりだ、よくわかっているではないか?」 「勝手に人の心を読むな!!くそがきが!!!」 ピッコロは子供ネイルの体を乱暴に脇に抱えて、カメハウスの方向へ飛んでいった。 2001/10/15
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