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お兄ちゃんといっしょ!
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午後9時。 パオズ山の孫家では、チチとビーデルが 大量の食器の片づけをようやく終わらせようとしていた。 「パン、もうそろそろ寝る準備しておきなさい。 明日はパパと遊園地に行く約束してるんでしょう?」 ビーデルの呼びかけに、悟天とテレビを見ていたパンが 大人しく立ち上がる。 「うん!・・・あっパパ!」 別室から仕事を終わらせた悟飯が入ってきた。 「パパ、明日遊園地につれてってくれる約束、 忘れてないよね?」 「え?・・・・・あっああ!そうだったよね!」 「あ〜!!パパ、パンとの約束忘れてたんでしょ!」 仕事に熱中するあまり、ほんの一瞬忘れてしまっただけだったのだが、 悟飯はつめよられてたじろいだ。 「ひどーい、パパったら!」 いたずらっ子のような笑いで、ビーデルがからかった。 「そうだ!ひどいぞ、パパ!」 テレビに向かっていた悟天も、おもしろがって振り返る。 「もう、二人とも!大丈夫だよ、パン。明日な。 おやすみ。」 「うん!おやすみなさい!」 パンがビーデルと共に寝室に向かったちょうどその時、 息を切らしたトランクスがやってきた。 「うわ!びっくりした!」 「トランクス君?どうかしたの?」 トランクスの様子から、悟天が真剣になってたずねる。 「・・・ブラ・・・ここに来なかった?・・・」 「来てないよ、あれから。ブラちゃんがどうしたの?」 「家にも・・・どこにもいないんだ・・・。 今、父さんも必死になって、探してるんだけど・・・。」 息はまだあがったままで、トランクスが説明した。 「え・・!?大丈夫なのか?僕達も一緒に探そうか?」 悟飯が心配して近寄ってくる。 「いえ、来てないんならいいんです。 俺、もうちょっと探してみます。・・・じゃあ!」 早口でまくしたて、言うが早いか トランクスは飛び立っていってしまった。 「あ・・・」 「行っちゃった・・・。」 残された二人は、あまりにはやい展開についてゆけず、 ただ呆然とするばかりであった。 トランクスは飛びながら、今のブラがいきそうな場所を 記憶の中から見つけだそうとしていた。 いくら範囲が絞られていても、 ブラの小さな気を感じ取ることは不可能に近かった。 ふいに、一つの場所が浮かび上がった。 もう、ここしか考えられないと思う。 トランクスは全速力で、暗い夜空を突っ切っていった。 その頃ブラは、街から少しはずれた岩山の影に腰を下ろしていた。 この場所は、幼い日に兄妹で遊びまわった、 ブラにとって思いでの場所だった。 意地を張ってとびだしてきてしまったが、 腹の虫が言うことを聞いてくれないようだ。 不安を感じて、空を見上げる。 (あ・・・流れ星・・・) (お兄ちゃんが、ブラを迎えに来てくれますように・・・) 自分の考えにとまどいを覚えて、下に向き直る。 帰りたいな・・・という考えが、頭の中に じわじわ侵入してきた、その時。 「ブラ!」 名前を呼ばれて見上げると、トランクスが自分めがけて降ってきた。 「お兄ちゃん!!」 ついさっきブラが見たあの星は、星ではなくてトランクスだったのだ。 「帰ろう、ブラ。お腹すいてるだろ?」 「うん・・・」 涙で滲んだ目尻を、優しくふき取ってくれる。 「落ちるなよ!」 「うんっ!」 トランクスはブラを両手で抱え上げ、再び空に体を投げた。 「ブラ!お帰り!!」 家に帰るなり、駆け寄ってきたブルマに思いっきり抱きつかれた。 「もう!ママ心配しちゃったじゃない! 心臓がパンクするかと思ったわ! ブラはママに似て可愛いから変態に連れ去られたら どうしようって・・・。」 心配の内容が多少ずれている気がしたが、 ブラは単純に、母の反応が嬉しかった。 「さ!御飯にしましょうか! ブラが帰るの待ってたらお腹すいちゃった!」 「うん!」 こうして、この一家のちょっとした波乱は幕を閉じた。 ・・・一人をのぞいて。 「ブラー!!ブラはどこだー!!! おい!そこのお前!俺のブラをみなかったか!?」 「うわー!!出たー!!!」 「キャー助けてぇー!!!」 突然空からやってきた、しかも目つきの悪いあやしい男に 怒鳴りつけられて、こう反応しない者はいなかった。 「そこの君!一般人をおどろかせて何がしたいんだ!! つまらんトリックはやめて大人しく同行したまえ!!」 「なんだと!?俺は誇り高きサイヤ人の王子だぞ!!」 「タイヤ人!?馬鹿なことをいっていないで、さあ、こい!」 「いっっっいい加減にしろーーー!!!」 翌日の新聞は、一面トップで 『トリック男、町中で大爆発! 警官含む一般人10数名 重傷』 の記事がのった・・・。 (おしまい) (1) (2) <3> (戻る) |