★No Exchange!パート2 (1/4)
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――大都市の俯瞰。テロップ「スパイダル帝国首都スパイダル」
――中央の宮殿のから同心円状の道が広がり、放射状の道が重なる。蜘蛛の巣のようだが大変規則正しい。中心部からだいぶ離れた居酒屋の隅のテーブル。一見労働者風の男が二人会話をしている。

男A「なに? 夢織将軍と魔神将軍が?」
男B「ああ。たまたま目撃したアセロポッドの話によると、魔神将軍はカマ言葉で話すわ、普段口数の少ない夢織将軍は素っ頓狂な声で居丈高にどなりまくるわ‥‥凄かったらしい」
男A「いったい何でそんなことに?」
男B「その日、5人して宮殿の地下に行ったらしいんだ。お前も聞いたことあるだろ? あそこにゃ、妙な部屋があるっていう‥‥」
男A「ああ、スパイダル帝国に滅ぼされた者達の怨念が閉じこめられているって‥‥。え、じゃあ、二人は取り憑かれた‥‥ってのか?」

男B「ああ、多分な。そのあと二人は参謀の部屋にずっと呼ばれててな。ぶつぶついう声も聞こえてて、たぶん祈祷でもしてたんじゃないかってハナシだよ」
男A「そうか。幽霊か‥‥。我らの革命を起こすためには、いい手かもしれんな‥‥」
男B「で、どうする気だ?」
男A「霊魂が電磁気現象だってのは知ってるな。それを利用して‥‥‥‥‥‥」

タイトルIN「No Exchange! Part II」

――ブラックインパルス(以下BI)と四天王が食事の真っ最中。大きな肉の塊にかぶりついているゴリアント。フォークとナイフで上品に食べているシェロプとアラクネー。BIの前には赤ワインのグラス。方法はナゾだが鎧のままで飲んでるらしい。スプリガンの前にはオイルの缶。

シェロプ「貴様の怪人が無能なのが、全ての原因だったのだ、アラクネー」
アラクネー「貴族ともあろうものが、指のひとつも鳴らせないとは思わなかったわ」
シェロプ「あんな平板なガキのような身体で、いったい何ができると‥‥」
アラクネー「なんですってっっ! もう一度お言い‥‥!」
BI「シェロプ それは明らかにセクハラだぞ」
シェロプ「‥‥は‥‥。つ、つい。私としたことが下品なことを‥‥‥‥」

スプリガン「‥‥ところで司令官。天井のシャンデリア、妙な音がしねーですか?」
BI「私には聞こえんぞ」
ゴリアント「オレっちも」
スプリガン「いや‥‥。なんかヘンだぞ。オレの聴覚センサーは広帯域対応だから‥‥」

――とたんにバチンと明かりが消えて真っ暗になる。おっ、なんだ?という5人の声。すぐに明るくなるが‥‥。

スプリガン「オ、オレっちの肉はどこだっっ! てめー! オイルなんかと取り替え‥‥‥?」
ゴリアント「なぜテーブルがこんなに汚れている! すぐに掃除せい! 席を変える‥‥‥?」
シェロプ「メシは喰わねぇと言ってるだろーが! ナイフまで持たせてどーゆーつもり‥‥‥‥?」
3人(顔を見合わせて)「‥‥‥‥‥‥なにぃぃいいっっ!!!」

BI「あ、あの‥‥あの‥‥、な、なんで、あ、あたくしが、そこに‥‥」
――背景には自分の顔に触りつつ「わ、私の美しい顔があぁぁああっ!」と喚くゴリアント。
アラクネー「‥‥‥落ち着け! どうやらまた入れ替えが起こったようだ‥‥」
――アラクネー(中はBI 以下 BIinAR)額を少し押さえてから立ち上がる。えらく優雅。
BIinAR「前回、アラクネーとシェロプが入れ替わった件では、二人のうかつな言動のせいで城下にあらぬ噂が立っているとの情報もある。冷静に対処すればどうということはない」
――呆けたように頷く4人。

BIinAR「まず状況を把握しよう。私がブラックインパルスだ。他に私はいないな?」
――ふるふると首をふる残りの4人。
BIinAR「そして、シェロプはゴリアントの中だな。それはわかった」
――口をがおっと開いて喚こうとするゴリアント(中はシェロプ 以下SHinGO)。BIinAR、ぱっと手を出してそれを遮る。

BIinAR「わかったからうるさい。黙れ。で、スプリガンはどっちだ?」
――シェロプ(中はスプリガン 以下SPinSH)。手を挙げる。
BIinAR「となると、ゴリアントはスプリガンの中か?」
――スプリガン(中はゴリアント 以下GOinSP)が頷く。
BIinAR「そして、アラクネーは私の身体の中だな」
ARinBI「もっ 申し訳ありません‥‥っ 司令官‥‥っ」
BIinAR「落ち着け。自分に謝られても妙だ」
ARinBI「は、はい‥‥」

BIinAR「スプリガン」
SPinSH「オ、オレですかい?」
BIinAR「そうだ。信頼できる技術者を呼んで、シャンデリアを調べろ。電磁的に魂を交換するような仕組みを、誰かが設置したのかもしれん。ここは皇帝陛下の力場の中だから何も送信はできんが、原因と裏にある組織を調べねばならん」
SPinSH「アイアイサー‥‥って言いたいトコですが、このカッコじゃ‥‥」
BIinAR「ゴリアント、協力しろ。バレるようなことがあったら許さぬ」
GOinSP「げ‥‥‥。が‥‥、がってんです‥‥」

――SPinSHとGOinSPが立ち上がるが、GOinSPがいきなり転ぶ。
――SPinSH爆笑。SHinGOもついイヤミったらしく笑うが、口が耳まで避けてかなりコワイ。ARinBIがそれを見て固まる。
GOinSP「シッボ! オレっちのシッポがねぇっ!!!!」
――シッポという言葉に密かにショックを受けたSHinGO。頭に「シッポ」という書き文字と共にいろんなシッポが浮かんでいる。そーっと立ち上がり自分の姿を見下ろす。後ろに引きずっているいつものゴリアントの長いシッポから慌てて目を逸らす。

SPinSH「オレにんなもんあるわけねーだろ? 何億ヤーンかかってるかわからねぇ大事なボディだぞ。壊したら修理代、請求するからな!」
――GOinSPなんとか立ち上がるがまたこける。
GOinSP「クソッタレ! シッポぐらいつけとけってんだ、このできそこないっ! グラグラしやがってバランスが‥‥っ」

――床に尻餅をついたままのGOinSPの傍につかつかと歩み寄るBIinAR。
BIinAR「四天王たる者、そんなことで騒ぐなどみっともない。早く慣れなさい」
――GOinSPとSPinSH、ピンヒールなのによろめきもしないBIinARを下から上まで眺める。足元からのパン・アップ。微笑み付き。かなりイカしている。

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