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第1話 OZ本部 応答せず!
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ある研究施設を上空から俯瞰。時間は午後の早めの時間。敷地の中にいくつかの研究棟らしきがある。建物の一つにアプローチ。
研究室に入ってくる初老の男。モニターをのぞき込む。テロップ「OZ日本本部 所長 葉隠暁紘博士」
葉隠「田島君、竜と黒羽君はどこへ行ったのかね?」 田島「シミュレーションぶん回す間、道場行って来るって、出ていきましたよ」 葉隠「とっくに解析は終わっとるじゃないか。しょうがないのぉ、二人とも‥‥」 ===***=== 第1話 タイトルIN「OZ本部 応答せず!」===***=== 場面変わって武道場のような所。武具もつけずに竹刀と四節棍で打ち合う二人の青年。相手の間合いをうまくぬって、竹刀を持った黒羽が鋭く打ち込む。それを四節棍を操ってかわしていく赤星。応援している女子中学生。
瑠衣「がんばれ、黒羽さん! 赤星さん!」 テロップ「桜木瑠衣」
赤星、面に入った竹刀を棍で受け止めるが、ちょうと接続部で受けてしまう。黒羽、竹刀を途中で止めるが、赤星の頭頂部にけっこうな衝撃が入る。
赤星(頭を抱え込む)「いってーっ 手加減しろよ、黒羽ぁ」黒羽(竹刀で自分の肩をとんとんと叩きながら)「本気でやれって言ったの、お前さんだろう?」 テロップ「リーブスプロジェクト被験メンバー 黒羽 健」
赤星(座り込んで黒羽を見上げジャラリと四節棍を上げる)「まだこいつに慣れてねーんだよっ」 テロップ「OZ主任研究員兼リーブスプロジェクト被験メンバー 赤星 竜太」
瑠衣(くすくす笑いながら近寄ってくる)「大丈夫? 赤星さん?」 赤星「くっそー。節が一つ増えただけで、とたんにわかんなくなっちまった」 赤星、立ち上がり四節棍をさばいていったん棒状にし、またバラしてまとめる。
黒羽「兄様の使いこなす五節棍まではまだ道遠しってとこらしいな?」赤星「まぁな。ぼちぼちやってみるさ。で、瑠衣ちゃん、今日の実験は終わったのか?」 瑠衣「うん。でもパパとママもう少しかかるんだって。だから瑠衣、先に帰ってお掃除しなきゃ」 赤星「まったく桜木博士も綾博士も仕事熱心だよなー」」 黒羽「学校休みの日にこんな可愛い娘さんをほっとくとはな‥‥。なあ、瑠衣ちゃん?」 瑠衣「うん、ありがと、黒羽さん。でももう慣れっこだから」 いきなり武道場についているインターフォンが鳴る。走っていって受話器をとる赤星。
赤星「はい! 赤星です! す、すんません、すぐ戻ります!」(黒羽を見て)「お呼びだ」瑠衣「フフ‥‥二人とも、またさぼってたのね。じゃ、あたし帰ります! お仕事がんばってね!」 黒羽(敬礼もどきの独特な挨拶で)「気をつけて帰るんだよ!」 瑠衣、元気のいいVサインを出して走っていく。
黒羽「じゃ行くとしますか」二人、道場を出て葉隠博士のいる棟に向かう。かぶるナレーション(赤星の声で)
「5年前にユネスコの一機構として国際科学防衛機構、通称OZが生まれた。想定外の脅威から国や政治の利害を超えて地球を守るため、科学者によって統制された防衛機構だ。そしてここはOZ日本本部。所長は葉隠暁紘博士。俺たちをこき使っている天才科学者だ。今、俺たちが関わっているのは強化スーツの開発だ。災害時に簡単に装着できて悪環境での救助活動が行える耐熱耐対ショックスーツ。今までの防火服のように動きを損なうことがないのが大きな特徴で戦闘も可能なんだ。これはOZの最高機密の一つであり、それもだいぶ仕上がってきている」 葉隠「こりゃ、竜、解析終わる時間には帰ってこい。先に進めんじゃろうが」 赤星「あはは‥‥。つ、つい‥‥。で、どうでした?」 葉隠「かなりいい線いっておる。これなら火災の温度の1000度でも30分は活動できるじゃろ」 黒羽「そりゃ凄い。今までの10分じゃ制約が有りすぎですからね」 黒羽が視線を投げた先には5つのリーブレスがある。
葉隠「で、竜や、次は境界条件をこいつとこいつにして解析してみてくれ」赤星「りょうか‥‥」 響き渡るサイレン。いきなり激しく揺れる研究室。激しい爆発音が響き、火の手。
赤星「な、なんだってんだっ!」黒羽「赤星! みんなを外へ!」 黒羽、消化器を掴んで火元へ走る。赤星、リーブレスといくつのMOの類をキャリングケースにぶち込み博士他数名のみんなに声をかける。
赤星「とにかく避難だ! 早くっ」揺れて煙の出ている廊下を逃げる。外に出ると上空から謎の飛行物体が攻撃を仕掛けている。唖然とそれを見上げる赤星たち。建物の中から黒羽が走り出してくる。
赤星「黒羽っ」黒羽「赤星! いったい、どうなってるんだ!」 既に警察と消防隊が駆けつけている。声「第三実験棟の方が大変です!」
黒羽「第三実験棟って言ったら‥‥」 赤星「桜木博士がっ」(赤星、ケースを開けてリーブレスを二つ取り出し黒羽に一つ投げる) 黒羽(受け取って)「おうよっ」 葉隠「こりゃ! 竜太‥‥!」 赤星「田島さん! 博士のこと頼みます!」 リーブレスをはめながら走る赤星と黒羽。第三実験棟は既に火に包まれている。避難してきた人の中に桜木夫妻の姿がない。白衣の男につかみかかるように聞く。
赤星「桜木夫妻は!?」白衣の男「ち、地下の研究室にいたので‥‥!」 二人、消防隊のとめるのを振り払って建物の中へ。
赤星「黒羽、着装だ!」赤星「着装!」(赤星の身体をリーブ粒子が包み転身)テロップ「レッドリーブス」 黒羽「着装!」(同様にブラックリーブスへ転身)テロップ「ブラックリーブス」 レッド・ブラック(煙と振動の中を走りながら)「桜木博士っ 綾博士っ」 桜木博士の研究室。ひどい惨状。崩壊した瓦礫に胸から下が埋まっている白衣の男女。レッドが男性に、ブラックが女性に駆け寄る。
レッド「桜木博士っ しっかりして下さい!」ブラック「綾博士!!」 ブラック、綾の頸部に手をあて、レッドを見て首を横に振る。
レッドの腕を意識を取り戻した桜木が掴む。
レッド「博士! 今、助けますから!」(瓦礫をどけようとするレッド、手伝うブラック)桜木「あ、赤星くん‥‥。これを‥‥」 桜木、大事そうにかかえていた黒いケースをレッドに渡す。
桜木「必ずそれを、葉隠博士に‥‥。早く‥‥。瑠衣を‥‥‥頼む‥‥」(桜木絶命)レッド「桜木博士っ!!!」 奥からの爆風。ケースを抱えて吹き飛ばされるレッドとブラック。
レッド「博士っ! 桜木さんっ!」(なおも炎に近づこうとする) ブラック(レッドを引き止め)「赤星っ ムリだっ」 火に包まれ崩れてくる建物の中を走る二人。建物を抜け出す間際にリーブスーツ解除。背後から大きな爆発があり、炎に追い立てられるように飛び出してくる赤星と黒羽。
ケースを抱きしめて呆然と崩れ落ちる建物を見る赤星。その隣に黒羽。その頭上で謎の飛行物体がいきなり消える。見上げる二人。
赤星「いったい何者なんだ‥‥」パトカーIN。二人に駆け寄ってくるスーツ姿の男性
西条「黒羽! 赤星!」(テロップ「警察庁特命課刑事 西条進吾」)黒羽「西条先輩!?」 赤星「西条さん?」 西条「赤星、君はここの研究所、長いそうだな?」 赤星「はあ、一応‥‥」 西条「ちょっとつきあってくれ。聞きたいことがある。被害者の同定も急ぎたいんだ」 赤星「あ、はい‥‥」(黒羽にケースを渡して囁くように) 「黒羽、これを葉隠博士に。それで、博士を連れて、"例のとこ"に行ってくれ」 黒羽「わかった」 赤星「あ、それで‥‥」 黒羽「わかってる。今日はごく親しい連中だけの貸し切りだな」 赤星(ほっとしたように)「すまん。メンツは葉隠博士に聞いてくれ こっちのことは気にするな。とにかく博士の指示に従ってくれ」 西条「所長さんにも来てもらえないか?」 赤星「すんません、西条さん。所長にいなくなられると参っちゃうんで。 今日んとこは俺だけで勘弁して下さい」 西条につれられてパトカーに向かう赤星。黒羽、それを見送って来た道を走って戻っていく。
===***=== 郊外を一台のワゴン車が走っていく。運転しているのは黒羽。後部に葉隠博士と田島。脇道から林道に入りコントローラーでカモフラージュされたトンネルの入り口を開ける。
基地の内部に入っていく。テロップ「OZ秘密基地 オズベース」葉隠の後に荷物を抱えた黒羽、田島続く。コントロールルームに到着。
サルファ「ア、博士!」 葉隠「サルファ。モニタリングとバックアップは?」 サルファ「ハイ。本部ノめいんましんノばっくあっぷハ被災ノ10分前ノ状態デス。 敵ノ様子モかめらガ壊れる寸前マデノでーたガトレテイマス」 葉隠「上出来じゃ。田島君、パリ本部との回線を開いてくれ」 田島「了解」 黒羽「博士、オレは?」 葉隠「バックアップを使ってこっちに本部と同等の環境を作るのを手伝ってくれ。 調査衛星とのデータ突合がすぐできるようにしたい」 黒羽「了解」 忙しく動き始める三人。
===***=== 研究所内の医療棟。医師と警官の中に混じって赤星が西条の質問に答えまくっている。また一つ遺体が運ばれてくる。赤星、その死顔を見て空を仰ぎ、脇の西条に何か言う。西条、他の警察官に呼ばれて場を離れる。少しだけ解放され、ベンチに座り込む赤星。溜息をつくが、ふと視線に気づいて顔を上げる。瑠衣とその伯母が立っている。
赤星「る‥‥瑠衣ちゃん‥‥」(思わず立ち上がる)瑠衣「赤星さんっ! パパとママが‥‥!」(赤星に飛びついて泣き出す) 赤星「瑠衣ちゃん‥‥」(瑠衣の肩を抱き、見知らぬ女性の顔を見る) 北原夫人「桜木綾の姉です。妹夫婦が‥‥」(言葉に詰まる) 肩に手を置いて瑠衣の身体を離すと、赤星、そのまま土下座する。
赤星「瑠衣ちゃん、すまない‥‥! 近くまで行ったのに‥‥間に合わなくてっ‥‥」手をついて詫びる赤星に、必死で涙をこらえる瑠衣。
西条「おい、赤星‥‥」(戻ってきて、その場を見て一瞬止まる。が、そのまま近寄る) 「ご家族の方ですか?」(北原夫人、無言でうなずく) 「このたびはお気の毒でした。申し訳ありませんが、ちょっと、彼、お借りします」 西条、赤星の肩を叩いて立ち上がらせ、引っ張るように連れて行く。と‥‥
瑠衣「赤星さん」赤星、振り返る。瑠衣がムリした笑顔を浮かべてVサイン。赤星も泣き笑いのような表情で、瑠衣と北原夫人に深く頭を下げ、西条とOUT。
研究所上空から。半分ぐらいの棟がすべて壊滅。瓦礫の山と煙‥‥
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