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第19話 正体見たり!!燃えよ探偵怒りの鉄拳
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<後編>
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スパイダル地上基地。研究所のような部屋、働くアセロポッド科学班(白いアセロポッド)子供の入ったカプセルが6つ並んでいる。中の子供たちは個々の差はあれ、体の大半が怪人化している。後ろに数人のアセロポッドを従えて現れるシェロプ。
シェロプ「ふっふっふっふ……素晴らしい!」 カプセルの中を見下ろすシェロプ。
シェロプ「この調子で行けば改造人間の軍団を作り上げることも夢ではない…… それを人間どもの社会に送り込めば三次元攻略など容易いことよ……!!」 カプセルから離れる。
シェロプ「そうなればこの私も皇帝陛下の覚えめでたく、あの小うるさいブラックインパルスめを 蹴落とし抹殺することも…………」 特警本部、集中治療室の外。ソファに黄龍が座っている。ドアが開いて赤星、翠川、瑠衣がやってくる。
赤星「黄龍!」 黄龍「ああ、みんなか…」 翠川「瞳さんがケガしたって!?」 黄龍「ケガっていうか……」 治療室から出てくる医師。立ち上がる黄龍。
黄龍「先生!瞳ちゃんは!」 医師「ご心配なく。あの棘は身体機能をマヒさせるだけのものです。瞳さんでしたか… 非常に鍛えられて体力も抜群にありますから、すぐに回復するでしょう」 黄龍「そうスか…」 医師「まあ、すぐここに運んだのは正解でした。他の病院では正しい処置はできませんからね」 赤星たちが入ってきたドアからやってくる竹本。
竹本「野々山先生、どうですって?」 野々山医師「大丈夫です」 竹本「あーそりゃよかった」(赤星に片手を上げる)「おう、ご苦労」 赤星「ご苦労様です。…みんな、特警隊長の竹本さんだ」 翠川「あ、オレ、グリーンの…」 竹本「翠川と瑠衣ちゃんと、そっちが黄龍だろ。聞いてるよ、ご苦労さん」 またドアが開く。三上登場。ところどころに軽傷。
三上「竹さぁ〜ん早見たちが……」(赤星らを見とめて) 「…お〜これはこれは初めまして龍球戦隊の皆様、雁首揃えてボンソワール」 竹本「おい三上……あ、こいつはこう見えても刑事でね」 三上「ミーは特警刑事ジャン三上!話は聞いたネ」(薬箱からバンソウコウを出して腕に貼る) 「子供はさらわれて、オマケに怪人から一般市民を守れなかったって? 絵に描いたサイテーね!」 黄龍「何だとこのっ……」 赤星「黄龍!」 黄龍を羽交い絞めにする赤星。部屋を見回す三上。
三上「…クロはどうしたネ?お一人で休暇?ハァ〜イ!」 黄龍「あいつは他に用事あんだよっ…」 三上「ふぅーん用事!用事たあ良かったネ!ったく……ユーたちいい加減にしてヨ! 無線でドクから聞いたけど、クロが正体バレるとマズいからって言って 怪人が出たにも関わらず着装しなかった!その結果子供はさらわれて」 (治療室を指差す)「あんな被害を出したネ!!」 翠川「でもっ、瞳さんは助かるって……」 三上「ミドリ、それは今回限りのラッキーね!普通なら一発でオダブツよ。 これだからミーはいつも言ってるヨ、ユーたちプロ意識ゼロね!! (治療室を指差す)「ユーたちよりあのマドモアゼルの方がよっっぽど有能ネ! そのスーツに合う条件とやらが憎たらしいヨ…」 黄龍「てめえ、いい加減に……!!」 三上「何だとお、キ!何か文句あるネ?」 割っては入る赤星と竹本。
赤星「もういい、やめろ黄龍!」 竹本「分かった分かった、そこまでだ!」 制止する赤星の手を振り払う黄龍。
黄龍「分かったよ!……でもよ、あんた三上っての?」 三上「あ〜ん」 黄龍「……着装しねーように言ったのは俺様だよ。 黒羽はそんなこと言ってねーの、あんたの情報違い」 三上「あ、そ。まどっちにしろユーたちが無能だってのは変わりないネ」 竹本「いいからお前さんはもう行け。またドヤされんぞ」 三上「ウィ、行ってきます!」 軽く敬礼して飛び出していく三上。
竹本「いやあ…すまんね。あいつ、あれはあれでハッパかけてるつもりなんだけどね… まあ気にしなさんな。ああ見えて働き詰めで、イライラしてんだよ」 赤星「いえ、実際そうですから」 竹本「お前さん27だっけか? えれえよなあ、お前さんはなあ… じゃあ、おれももう行くよ」 出て行く竹本。
瑠衣「…赤星さん…」 赤星「どうした瑠衣」 瑠衣「やっぱり……やっぱりダメなのかな、あたしたち。瞳さんやあの刑事さんの言った通り、 素人で役に立たない…のかな」 翠川「刑事さんが言ってたけど、瞳さんが助かったのってラッキーだもんな… その瞳さんだって、特警の人たちだって生身で戦ってるのに、オレたち…っ」 赤星「お前ら…」 翠川「だって、だってオレたちスーツやロボに頼って、OZの人たちに支えてもらって やっとなんだよっ。でもオレたち以外のスパイダルと戦う人たちは、そんな物ないのに オレなんかよりずっと……」 ドアが開く。黒羽登場。
黒羽「おぅ…」(帽子を上げる) 赤星「おう」 黒羽、口元が切れている。かすかに殴られたような跡。
瑠衣「黒羽さん、どうしたの?」 駆け寄ろうとする瑠衣、黄龍にとめられる。
黒羽「瑛ちゃん、瞳ちゃんは」 治療室のドアが開き、野々山医師が出てくる。
医師「皆さん、瞳さんが……」(黒羽に気付く) 「あ、黒羽さんですか…。瞳さんが気付かれました。お入りください」 治療室に入る5人。ベッドに横たわり、薄く目を開けている瞳。
黒羽「瞳ちゃん!」 瞳「健さん……」 黒羽、ベッドの横の椅子に座る。顔を黒羽に傾ける瞳。
黒羽「よかった…」(溜息)「ああ、信也君のご両親にはオレが伝えてきた」 瞳「ごめんね、ドジ踏んじゃって………………健さん、これ」 ベッドの中で、ポケットから小さなコントローラーのような機械を取り出す。受け取る黒羽。
瞳「気絶する前に、あの化け物に発信機を……レーダーは事務所にあるから早く… 特警に連絡して、オズ………」 また気を失う瞳。
黒羽「瞳っ……」 立ち上がる黒羽。
黒羽「…あとをよろしくお願いします」 医師「ええ。…どうされました、その顔は」 黒羽、口元の傷に軽く触る。
黒羽「いえ、私の不注意です」 黄龍「どーでもいいだろ、んなことはよ…」 黄龍、不機嫌そうに治療室を出る。後ろに黒羽。
黒羽「すまんな」 黄龍「何がよ」 続いて出る3人。外には保護された子供が増えている。
赤星「みんな」 4人の顔を見る赤星。
赤星「確かに俺たちは戦闘部隊としちゃ素人集団だ。だけどな、瞳さんや三上さんは、 だからってやめちまえと言ってるんじゃねえ。素人だろうと何だろうと、 俺たちはリーブスーツを着て戦えるスパイダル相手の最後の切り札なんだ。 その自覚と責任と覚悟を素人とは言え、いや素人だからこそ強く持って、 人々の自由と平和を守る『龍球戦隊オズリーブス』であれと…言ってくれてるんだ!」 翠川「…最後の、切り札」 瑠衣「人々の自由と平和を…」 赤星「それにな、何の期待もしてねえ奴らがどうだろうと、あそこまで言わねえだろ?」 翠川「う、うん!」 赤星「ああ。全ては俺たちに希望を持ってくれるから…だから俺たちは、素人だからなんて 言い訳したり、他の誰が立派だからって悩んだりする前に、 どんな時もベストを尽して戦うんだ!!」 佐原探偵事務所。レーダーを睨む佐原。通信機を持つ黒羽。
黒羽「ああ、ポイント482だ。いや動かん。オレもすぐそっちに行く、ああ、先に行ってくれ」 通信を切る。
黒羽「じゃあおやっさん、あとは頼みます」 佐原「ああ、お前もしっかりな。必ず信也君を助けるんだ」 黒羽「はい」 フックから帽子を取る。
佐原「ああ、ちょっと」 黒羽「はい?」 振り向く黒羽。佐原、立ち上がり、黒羽の前に立つ。
佐原「危なくなったら」 黒羽の手を取り、リーブレスを軽く叩く。
佐原「今度はちゃんとこれを使いなさい。5人で助け合ってね」 黒羽「おやっさん………」 佐原、黒羽の手を放し背中を思いっきり叩く。
佐原「あのねえ、おれはおやっさんですよ。そんなことが分からないとでも思ってたのか!」 黒羽「お、おやっさん、いつから…」 佐原「いいから早く行け!」 黒羽「…はい!」 黒羽、帽子を深くかぶって飛び出していく。
スパイダル地上基地。子供改造カプセルの周りでアセロポッド科学班が働いている。通路を見回りする戦闘アセロポッド隊(黒アセロポッド)。十字路で二手に別れる。5人の班、角を曲がったところで突然横道に引きずり込まれる。
研究室。マルキタガメロスが現れる。敬礼するアセロポッドたち。
マルキタガメロス「どうだ、改造は……順調か?」 アセロポッド「はっ、既に最初に改造液を投与した子供は、もう数時間もあれば 完全に怪人化致します」 マルキタガメロス「ふむ、よかろう。………………むっ」 アセロポッド「どうかされましたか」 マルキタガメロス「いや……よしっ、そこの2班!ついてこい。貴様ら班は残って引き続き監視だ」 10人近くのアセロポッドが敬礼、マルキタガメロスの後ろをついていく。研究室から出て行く。残った戦闘アセロポッド5体、頷き合ってカプセルに駆け寄る。スイッチやコードを探り始める。
アセロポッド1「これだ!このコードを…」 アセロポッド1の背中に銃口が突きつけられる!背後で銃を構えている別な戦闘アセロポッド隊。その後ろにも縦に並んでマシンガンを構えているアセロポッドたち。さらに後ろの階段の上に現れるマルキタガメロス。
マルキタガメロス「貴様ら何者だぁ……マスクを取れ!!」 アセロポッド、マスクをむしり取る。マスクの下の顔は赤星!
赤星「くそっ、バレちまっちゃあ仕方ねえ!!」 赤星、アセロポッドを殴り飛ばしてスーツを脱ぎ捨てる。続いてマスクとスーツを脱ぎ捨てる他4人。赤星、アセロポッドの銃を蹴り飛ばす。マシンガンを向けるアセロポッド、銃が吹き飛ぶ。煙の立つ銃口を向け構えている黄龍。黒羽、ギターでマシンガンを弾き飛ばす。5体に周りを囲まれるが、次々と殴り、蹴りつける。パチン!と指を鳴らすと一斉に消えるアセロポッドたち。
マルキタガメロス「そこまでだ、こわっぱども!これを見ろ!!」 振り向く赤星ら。そこには天井から吊るされている、気絶している信也少年!その下には硫酸のプールが!!
黒羽「信也君!!」 マルキタガメロス「ふっふっふっふ…これは濃硫酸のプールだ、この縄を切れば この小僧の体は骨も残さず溶けてなくなる!!ふははははは、どうだそれでも抵抗するか!!」 赤星「くっ……!!」 翠川「卑怯だぞスパイダル!!」 マルキタガメロス「どこの馬の骨か知らぬが、目障りだ!!……しかし貴様らの戦闘能力、 殺すには惜しいものがある。貴様らも改造人間にしてくれるわ………」 翠川「くっそお……信也くんを、あの子を放せ!!」 マルキタガメロス「ほほおぉ元気がいいな小僧。まずは貴様から……」 尖った腕を翠川の喉元に当てる。
赤星「待て!!まずは俺をやれ!!」 マルキタガメロス「んん〜?」 翠川「リーダーっ」 赤星「心配すんな、俺の耐久力なら……多少喰らったってどってことねえさ」 マルキタガメロス「おうおう…これは仲間思いなことよなぁ。よかろう、貴様からまずは 餌食にしてくれる!!」 赤星の肩口に腕の棘を突き立てる!
赤星「ぐあああああっ!!!」 黒羽「赤星ーっ!!」 翠川「リーダーっ!!」 黄龍「ああっ……!」 瑠衣「赤星さーんっ!!」 マルキタガメロス「次はどいつだ!!貴様か! 貴様かあぁ?」 黒羽「くっ…」 マルキタガメロス「なんだその目は!少しでも妙な真似をすると、あのガキは……」 目から熱線を出す。信也を吊るしたロープにかすり、ロープの端が焦げる。
黒羽「貴っ様ぁ〜……」 マルキタガメロス「ふっふっふっふ…次なる改造人間は貴様だ!!」 その時!突如窓ガラスをぶち破り突入してくる大型バイク!黒いライダースーツにフルフェイスメットのライダーが乗っている。ジャンプしたまま信也少年のロープを切り助け出し、着地。―――両輪で停まりメットのバイザーを上げる。
黒羽「瞳ちゃん!!」 瞳「この子は大丈夫!早くその化け物を!!」 立ち上がる赤星。
黄龍「いけるのかっ!?」 赤星「…おう…………当然だっ!いいな、みんな!!」 頷く4人。
黒羽(帽子を上げる)「改めて…」 赤星「着装!」 4人「着装!!」 5人、変身!
レッド「龍球戦隊!!」 5人(名乗りポーズ)「オズリーブス!!」 驚きの瞳。
レッド「罪もない子供たちをさらい!あまつさえスパイダルの改造人間に 仕立て上げようとするマルキタガメロス!!絶対に許さんっ!!」 瞳「オズ、リーブス……!!」 マルキタガメロス「ぬううぅ貴様らが、あのオズリーブスかっ!!ええい、5人まとめて 我らスパイダルの改造人間にしてくれるっ!!」 レッド「行くぞみんなっ!!」 4人「おうっ!!」 マルキタガメロスに向かっていく5人。
レッド「トゲに触るな!奴の間合いに入るなよ、リーブラスター・ブレードモード!とおっ!!」 マルキタガメロスを斬りつける。背中の装甲で防ぐマルキタガメロス。
ブラック「そういうことなら任せろ、ブラックチェリー!!」 ブラックチェリーを構える。
イエロー「ダブルで行くぜっ、リーブチャクラム!!」 ブラック・イエロー「リーブスディテクティブシュート!!」 ブラック「とりゃあっ!!」 イエロー「てやっ!!」 黒と黄色の渦を描いてマルキタガメロスを襲う!マルキタガメロスの腕に直撃、腕が折れて飛ぶ。
マルキタガメロス「くおおおおおっ………よくも私の腕を…おのれええぇえ許さん!!」 残った腕を振りかざし、熱線を出す。
レッド「くっ!」 避けるレッド。熱線は研究・改造用の機器に当たる。
ブラック「しまった!子供たちが…」 瞳「大丈夫よ!この子たちは引き受けたわ!!」 カプセルから子供たちを助け出している瞳。
イエロー「瞳ちゃん!!」瞳「こっちは任せて!その代わりしっかりやるのよ、ヒーロー!!」 5人「おうっ!!」 レッドを中心に集まる5人。
レッド「よし、早くカタをつけ………ぐっ!」 突然膝をつくレッド。
ブラック「レッド!」 グリーン「まさかレッド!」 ピンク「さっきの……」 レッド(立ち上がる)「うっ…心配いらねえ!俺はいい、早く奴を倒すんだ!!」 いつのまにか迫ってきていたマルキタガメロス、体当たりで5人を吹き飛ばす。接近戦になだれ込む。レッド不調で苦戦する4人。
ブラック「くそお…ピンク!!」 肉弾戦の中からピンクを放り出す。
ブラック「奴の動きを止められるのは、お前のマジカルスティックしかない!!」 ピンク「はいっ!!マジカルスティック・電磁サイクロン!!」 マジカルスティックから電磁波、マルキタガメロスの体を縛り付ける。
マルキタガメロス「ぬおおおおっ!?」 火花を散らす研究室の階段の上からシェロプ登場!目の前の状況を見て愕然。
シェロプ「何っ、どういうことだこれはっ!!おのれオズリーブスめええぇ……またしてもっ!!」 スターバズーカを構える5人。
レッド「今だ!!行くぞ、ドラゴォン!スタア〜――――ァッバズーカァ!!」 スターバズーカ発射、マルキタガメロスに命中!
マルキタガメロス「ぐぎゃあああああああああ!!!!」 マルキタガメロス、大爆発。岩の谷のスパイダル地上基地も爆発、炎上。燃える基地上空を滑空するオズブルーン。
オズブルーン操縦席。着装したままの5人。
ブラック「助かったぜ」(敬礼もどき)「オズブルーン」 ピンク「!!見て、あれ!!」 炎上する基地を指差す。炎の中で巨大化するマルキタガメロス!
レッド「来たな!ジェットドラゴン、発進!」 イエロー「カモン・ターボドラゴン!」 グリーン「ラガードラゴン、発進!」 ピンク「スタードラゴン、発進!」 ブラック「ランドドラ……!」 人工知能ランプを激しく点滅させるオズブルーン。
ブラック「そう妬くな」(ランプを軽く叩く)「ランドドラゴンGOッ!!」 レッド「合体シフト、リーブロボ!!」 発進する5つの合体メカ。合体してリーブロボに。搭乗する5人。
レッド「チャージアップ・リーブロボ!!」 巨大マルキタガメロスと対峙するリーブロボ。組み合う2体、リーブロボが放り投げられる。回転して着地。マルキタガメロスの腹に蹴りを入れる。よろめくマルキタガメロス。
レッド「よおし、リーブシューター!!」 足に取り付けたレーザー銃で攻撃。マルキタガメロスに命中。
レッド「とどめだ!龍球剣!」 5人「リーブクラッシュ!!」 龍球剣に5つの星が光り、マルキタガメロスを一刀両断。大爆発。
特警本部の応接室。大騒ぎする子供たち。捕まって改造されかかていた面々。対応する島と三上。
島「分かった!分かったから君たち、ちゃんと詳しく話して!」 少年1「そんでさ、怪人がバーッとでっかくなって!」 少女1「リーブロボが合体するの、遠くで見てたんだから!」 信也「合体、リーブロボ!!」 島「それは分かったから、他に何かなかったかい?」 少年2「バイクの人だよ!」 三上「ええ?誰ネ、それ?」 少女2「あたしたちのこと助けてくれた人!」 少年3「黒い服着て、こーんなメットしてて顔わかんねーけど」 信也「青いバイク乗ってんだ、あれナナハンって言うんだぜ」 少女2「あたし分かっちゃったよ、あの人女の人だったもん」 少女3「あたしたち目が覚めたらね、バイクの人に助けてもらって外にいたんだ!」 少年2「ねえ、オレ!オレちょっとだけ起きてて見たよ!!窓バーン!って割って来たんだ」 少年1「ウソだろ〜っ?マジで!?どんなんだった?な〜」 三上「は〜〜、まるでマスクド・ライダーね…!」 島「三上さん呑気なこと言ってないで、もう僕の手には負えませんよ…ね、君たち。 今日はこれで帰りなさい。みんな送ってあげるから」 少年1「えーっもう帰んの〜」 島「疲れただろ、おうちの人も心配してるよ。特に君は3日もいなくなってたんだからね」 子供たちを連れて出て行く島。信也が振り返り、三上に駆け寄る。
三上「どしたネ?ミーに何か用?」 信也「ねえ刑事さん、オレ、バイクの人が誰かホントは知ってんだ。内緒で教えてあげる」 三上「えっ、誰ダレ?教えて!」 信也「へへーっ、教えてやーんね!じゃあね刑事さん、バイバイ!」 走って出て行く信也。
三上「やれやれ……ま、検討はつくネ!」 (笑って手を振る)「オルボワール!子供は礼儀知らずで十分ネ♪」 奥の部屋から現れる柴田。
柴田「よう」 三上「サリュー!ユーの苦手な子供は今帰ったネ」 柴田「ケッ!向こうがオレの面ぁ見たら泣き出すだけだよ。ま…特警じゃガキ相手が勤まるのも おめえと島くれえのもんだろ」 三上「竹さんも子供好きなのに、あのご面相じゃあ…ネェ」 柴田「泣く子も黙らあな」 笑いあう三上と柴田。
柴田「しかしL……龍球戦隊オズリーブスか。あのガキどもはそんなに連中がいいかね。 あんな素人衆がねえ…」 三上「らしいネ。ハデだからネ奴らは」 柴田「気持ちは分からねえでもねえがな。オレもあのくらいのガキ時分はよ…」 三上「よしなよしな、ユーは所詮は思い出話の似合わない男ネ」(手を横に振る) 「……でもまあ!あいつら、もしあの子たちの期待裏切るような事になったら 絶対承知しないネ!」 スピーカーから通信。
風間『弥生3丁目の地下倉庫にアセロポッドらしき男が出入りしているとの情報が入った! 直ちに現場に急行しろ!』 三上「ウィ、ボス!」 柴田「合点!!」 本部を飛び出していく三上と柴田。
公園の側を走る黒い車。運転席の黒羽、助手席に瞳。両方窓を開けている。
瞳「許してもらえて良かったわね」 黒羽の頬にかすかに残る傷をつつく瞳。
黒羽「ああ」 瞳「でもホントによかった。あの子たちみんなすぐに元通りになって…」 黒羽「瞳ちゃんのおかげだな」 瞳「そりゃ………健さんあれ!」 黒羽側の窓の外を指差す。公園に走ってくる信也少年。サッカーの仲間に入り、元気にボールを蹴り始める。
黒羽「もうあんなにいいのか…はっはっは、元気だな」 瞳「ホント。そうだ、赤星さん大丈夫だった?」 黒羽「ほとんど怪人化した子が助かったんだ、大丈夫じゃない方がおかしいぜ。 だいたい殺しても死なんさ、奴は」 瞳「まるで健さんね」 瞳、窓に肘をついて外を見る。髪が風になびく。
黒羽「そう言えば瞳ちゃん? やっこさんに随分きつい冷や水浴びせてくれたそうじゃないか。 あれは少々こたえたようだったぜ」 瞳「も〜、分かってますって!言い過ぎたと思ってるわよ。まさか本人たちだなんて…!」 黒羽「フッ。ありがとう、気合い入れ直したよ」 瞳(軽く笑う)「あったりまえよ。…実のところはね、たいして修行もしてない奴が あのスーツ着るだけで強くなっちゃうって思ってて、悔しかったんだ。 ホント、突き詰めればそれだけなの。でも今度のことで、あの人たちもあの人たちで 必死で戦ってるってことはよく分かったわ」 黒羽「ああ。いつも、首の皮1枚でな」 瞳「それにあの子たち…助け出してアジトの外に避難したんだけど、怪人になりかけた 子なんか意識を取り戻したのはいいけど、自分はこのまま怪人になって死ぬんだって 絶望しちゃっててどうしようかと思ったわ。でもね、リーブロボが来て戦ってるのを見て 目が輝きが戻ったの。生きようとする気持ちを取り戻したのよ。 オズリーブスは素人集団でも、人に希望を与えることができるんだって思ったの……」 黒羽、笑顔で頷く。
黒羽「みんなにも、そう言ってやってくれ」 瞳「ええ。あとは、これからもっとずっと強くなって、人々が望む無敵のオズリーブスになること! それも希望を持っていいわよね」 黒羽「もちろん」 瞳「OK!………ああ、それでもやっぱりちょっとショック!」 座席にどさっともたれかかる瞳。
黒羽「すまんって。別に隠して…」 瞳「そんなんじゃないのよ!たださ…」 黒羽「ん?」 瞳「スーツやロボットに頼ったりしないで……… 健さんは生身のヒーローでいて欲しかったなーって!それだけ!」 子供じみた拗ねた顔を作る瞳。笑顔でハンドルを切る黒羽。
佐原探偵事務所に帰ってくる黒羽と瞳。ドアを開けるなり黄龍が黒羽に書類の山を押し付ける。
黄龍「はいはい、こ〜れは黒羽専門ね!」 黒羽「何だこいつは」 瞳(覗き込む)「『黄桜会』…ってあの地上げ屋一味でしょ?あっ、こっちは『紅狐党』! こっちは……お歴々揃いねー」 黄龍「ハイこれが瞳ちゃん!」 同じような書類の束を渡す。
瞳「ええ?まさかコレ全部片付けろってんじゃ……」 寝室から出てきた赤星、ダンボール箱を抱えている。
赤星「そのまさかだってよ!」 瞳「何やってんの赤星さん、あら翠川さんまで!」 赤星の後ろから大工道具を持った翠川。
翠川「そういうことっ。所長命令なんだ」 瑠衣「瑠衣もお手伝いです」 瞳「瑠衣ちゃんまで!お父さん!これ一体…」 佐原「いろいろとたまってたからねえ、赤星君が何か手伝うことはないかって言ってくれたから、 せっかくだから片付けてしまおうと思ってね」 赤星「て訳で、メチャクチャになっちまった部屋の片付けやってんだ」 翠川「オレも」 瞳「せっかくって……」 黄龍「はいはい、お2人ともさっさと仕事仕事!」 黒羽「何を張り切ってんだ。お前はどうなんだぁ?」 黄龍「俺様は現場監督だも〜ん。さっ、早くしねーと逃げられるぜー」 騒ぐ一同にナレーション。
ナレーション「人々の自由と平和を守り、希望の灯をともすオズリーブス。 5人の戦士よ強くあれ!世界の平和を守れるのは、龍球戦隊オズリーブスだけなのだ」 ===***===(エンディング)===***=== (前編) <後編> (戻る) |